ヨガを続けてるのに前屈ができない!骨盤が立たない人の知るべきコツ

前屈する女性

ヨガのレッスン中に、前屈のポーズってたくさん出てきますよね。
太陽礼拝にも前屈は何度も出てきますし、ダウンドッグも前屈のポーズです。
インストラクターをしていると「前屈が苦手です」という相談をよく受けます。

何度も練習しているはずなのに、多くの人にとってなぜ前屈のポーズはずっと苦手なままなのか?
それは正しい体の使い方をせずに練習を続けているからかもしれません。

正しく前屈をするには、“骨盤を立てる“ことが重要です。
この記事では、骨盤が立たなくて前屈がつらい人が、正しく無理なく練習する方法を解説していきます。

そもそも前屈とは?

長座

半分の前屈

“前屈”とはご存じの通り、体を前に倒した姿勢のことをいいます。もう少し専門的な表現をすると、股関節を屈曲させることです。股関節は骨盤を倒した時にシワのできる鼠径部にあり、鼠径部から折り曲げる動きのことを屈曲といいます。

脚を伸ばして座る姿勢(上の写真)と、立位で背骨を床と平行になるまで前屈した姿勢(下の写真)は、どちらも股関節が屈曲した状態なので前屈です。つまり、脚を伸ばして骨盤を立てて座ること自体が、すでに前屈をしているということ。前屈は上の写真の状態から、さらに体を前に倒すことだと思っている人が多いかもしれませんが、骨盤を立てて座っているだけでも前屈の練習です。

“骨盤を立てる”ってどういうこと?

“骨盤を立てる”とは、床に対して骨盤を垂直に位置させることです。
これは座っていても立っていても同じ。
骨盤まわりの筋肉のアンバランスにより、私たちの骨盤は前や後ろ、右や左に傾いたり捻じれたりしているので、骨盤を垂直に立てるのはなかなか難しいです。まずはこの骨盤が垂直に立った状態、“ニュートラル”といわれる基本の位置を確認していきます。

骨盤模型

骨盤

膝立ちになり、両手首を左右の腰骨(こしぼね)に、中指を恥骨(ちこつ)に置き、骨盤の上に手のひらで三角形を作ります。

このとき、恥骨が腰骨よりも後ろに引けていれば骨盤は前傾、恥骨が腰骨よりも前に出ていれば骨盤は後傾している状態です。ニュートラルとは腰骨と恥骨が同じ面にあり、手のひらが床と垂直になった状態のことを指します。

骨盤を立ててみよう!

“骨盤を立てる”とはどういう状態かを確認できたら、実際にやってみましょう。脚を伸ばして座り、骨盤を床と垂直に立てます。
おそらく多くの方が骨盤を立てるのが難しく、写真のように骨盤が後傾してしまうのが感じられると思います。

骨盤の立たない長座

骨盤が立たない理由はいろいろありますが、おしりや太もも裏の硬さは大きな原因のひとつと考えられます。おしりと太もも裏側の筋肉を緩めるために、上の写真のように膝を曲げて骨盤を立てる練習から始めてみてください。また、下の写真のようにおしりの下にブランケットを敷いて高さを出すのも、骨盤を立ちやすくさせるオススメの練習方法です。

前屈をマスターするコツ

“骨盤を立てる”という感覚が掴めたら、そこからさらに前屈を深める練習をしていきます。気をつけるポイントを順に見ていきましょう。

背骨を長く保つ

前屈

背骨を長く保ったまま前屈をする練習をしましょう。これは立位の前屈も坐位の前屈も同じです。

×の前屈は背骨が丸まっていて、おなかと太ももの間に空間があります。何回これを練習しても、太ももの裏側が伸びていないのでなかなか柔軟性があがっていきません。◎の前屈のように背骨を長く保ち、おなかと太ももをくっつけて練習します。◎軽減法の前屈のように膝を曲げてもいいです。太ももとおなかがくっついた状態をキープすると、背骨がまっすぐになるので意識してやってみてください。

背骨を伸ばして練習することの重要性は体が硬いとヨガはできない?の記事にも詳しく書いていますので読んでみて下さい。

深い呼吸を続ける

体の硬い部分を一生懸命伸ばそうとすることで、呼吸が止まったり粗くなったりしがちです。
体と呼吸は連動していて“息を吐くときにリラックスする”という性質があるため、体を伸ばしたり広げたりする練習の時には意図的に深く息を吐きましょう。

決まりはありませんが、目安として4カウントで吸って8カウントで吐くくらいのペースを保つと、心身が落ち着いてだんだんとリラックスできるようになります。

ポーズのキープ時間は1分以上

砂時計

ポーズに入ったら、最低1分程度はキープします。先ほど紹介した、4カウントで吸って8カウントで吐く呼吸を使えば、5呼吸するとちょうど1分になるので目安に使うとよいでしょう。

体に変化を起こすには少し時間がかかり、一足飛びには行けないということを覚えておきましょう。筋肉は一気に伸び縮みするものではありません。さらに腱(筋肉と骨の付着部分)や靱帯(骨と骨を繋いでいる組織)は筋肉よりも固い組織でできているのため、筋肉を伸ばす以上の時間がかかります。

おすすめの練習方法は立位前屈

ウッターナーサナ

坐位の前屈は、立位の前屈に比べて難しいです。最初にも書きましたが、脚を伸ばして座り骨盤を立てた姿勢は、すでに股関節が90度に屈曲している前屈の状態です。立った姿勢は股関節の屈曲がない(0度)ので、立位前屈は自分で前屈の深さを調整しながら練習することができます。太ももの裏側やふくらはぎが硬い人にとって調整がしやすいのです。

また、上半身の重さで無理なく背骨が伸ばされるので、坐位前屈よりも無理なくリラックスできるでしょう。

前屈を深めるコツを動画でチェック!

ここまで紹介してきた前屈の深め方を、動画にわかりやすくまとめました。さらに理解を深めていきましょう。

継続は力なり!コツコツと続けてしなやかさを手に入れる

継続は力なり

前屈は“手を足につけるカタチになること”と認識していると、背骨を丸めて何とか足を掴もうとしてしまいますが、この練習からはあまり多くのものが得られません。
前屈は“背骨をまっすぐに保ち、股関節を屈曲させること”と認識していると、例え手が足に届かなくても太ももの裏側やふくらはぎにしっかり伸びを感じることができ、柔軟性が養われていきます。

体の硬さは、姿勢の悪化や間違った歩き方、活動量の低下などに繋がり老化が進みます。いくつになっても体を動かせば、筋肉は強化もできるし柔軟性もあがります。取り組むのに遅すぎることはありません。できれば毎日、少しずつでもいいので取り組んでいきましょう!

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