骨盤調整に効果的なヨガポーズを動画で紹介!骨盤を整えて不調を改善!

あなたは骨盤が歪んでいると感じたことはありますか?骨格を自分で自覚するのはなかなか難しいですよね。

たとえば、椅子に座って足を組むときいつも同じほうが上になる、もしくは逆はそもそも組むことができない。女性であればスカートを履いているとき、気づいたらスカートが回ってファスナーの位置がずれている(しかもいつも同じ方向に)。

このような経験をしたことがある人は、骨盤が歪んでいるかもしれません。

この記事では、骨盤の歪みが体に及ぼす影響と、歪み解消にオススメのヨガのポーズを解説していきます。

骨盤とは

骨盤とは、おしりのあたりの大きな骨の塊のことを指します。一般的に“骨盤”とひとまとまりに呼ばれますが、写真のように骨盤はたくさんの骨の集合体です。

骨盤は、体の中心を貫く背骨の土台になっている部分でもあります。背骨の一番下は尾骨からはじまり、一番上は頭蓋骨の真下、目の裏側あたりまであります。つまり、背骨の一番下を支える土台は骨盤なのです。もしもこの骨盤が歪んでしまったら、それにつられて背骨も歪んでしまいます。

また、骨盤は上半身と下半身をつなぐ部位であり、体の中でもとても重要な部分です。背骨と骨盤をつなぐ“仙骨”は上半身へとつながる部分、骨盤の横にある“寛骨臼”は太ももの骨(大腿骨)がはまるソケットの部分なので、ここは下半身とつながっています。

“骨盤が歪む”とはどういう状態?

ここでは、骨盤が歪むとはどういう状態のことを指しているのか、具体的に解説していきます。

「骨盤が歪んでいる」といわれる状態は、骨盤周りの筋肉にアンバランスが生じ、左右対称でなくなった状態のことをいいます。大きく分けると写真のように5つのタイプがあります。

  • 前傾タイプ・・・骨盤の前側が下がっている状態
  • 後傾タイプ・・・骨盤の後側が下がっている状態
  • 傾きタイプ・・・左右の骨盤のどちらかが上に上がって、高さが違っている状態
  • 捻じれタイプ・・・左右の骨盤のどちらかが前に出て、捻じれている状態
  • 開きタイプ・・・骨盤が横に開いてしまった状態

実際にはこのどれかひとつのタイプにのみ当てはまることは少なく、2つ以上のタイプが複雑に絡み合っていることがほとんどです。前傾もしているし、捻じれてもいるし傾いていもいる…というような状態です。

ただし、ひとつ注意しておきたい点は、骨盤はもともと完璧な左右対称ではないということです。ロボットのように完璧な左右対称の体など存在せず、生き物は生まれつき何らかの左右差があります。これは骨盤に限らず、体のすべての点においてです。しかし、生活習慣などによって左右差がどんどん大きくなってしまい、その結果体への負担も増大していくため、日頃からケアをすることはとても大切です。

骨盤が歪むことで起きる不調

骨盤が歪むことで起きる体の不調には、以下のようなものがあります。

腰痛

骨盤が傾いたり捻じれたりすると、その骨盤にくっついている腰やおしりの筋肉が色々な方向に引っ張られてしまい、特定の筋肉に負荷がかかります。骨盤が歪むと、このようにまわりの筋肉が一方向に引っ張られて慢性的な緊張状態に陥ります。こうした筋肉のこわばりが、腰痛の原因となるのです。

肩こり、首こり

体の痛い女性

先に解説したように、骨盤の一部である“仙骨”は背骨の土台になる部分です。骨盤が歪めば、仙骨とその上に連結している腰のあたりの背骨にアンバランスが生じます。そしてそこからさらに、背中のもっと上の方、肩甲骨のあたりや首のあたりまですべてに影響が出て、肩こりや首こりへとつながっていくのです。

上半身と下半身をつなぐ役割を持ち、体の真ん中にある骨盤が歪むということは、全身に歪みが生じるということです。

婦人科系の不調

“骨盤(pelvis)”という言葉の語源は、”たらい(basin)”です。“たらい”が表す通り、骨盤は洗面器のような形をしていて、その中に子宮や卵巣などの内臓がおさまっています。これらの臓器を保護し、赤ちゃんを育てるためのスペースにもなる骨盤は、女性の方が横に大きく、内側のスペースも広い構造になっています。

骨盤が歪むと、骨盤の内側のスペースにもアンバランスが生じ、子宮や卵巣の収まる空間が潰されたり狭くなったりします。その結果、重い生理痛やPMSなどの婦人科系の不調に悩まされることがあるのです。

代謝の低下

体の中の空間

骨盤には、人体の中でもっとも大きな関節である股関節がつながっています。そしてこの股関節の周辺には太い血管やリンパ節があり、血液やリンパの大きな通り道になっています。骨盤が歪み股関節が圧迫されると、血管やリンパの通り道が狭くなり流れが悪くなってしまうのです。

また、股関節はダイナミックな動きが可能ですが、大きな動きができるということは支えている筋肉も大きく強いということ。骨盤が歪むと、この大きくて強い筋肉がこわばってしまいます。強くしなやかな筋肉は代謝が良いですが、弱く硬い筋肉は代謝が悪いです。

骨盤が歪むことで血液などの流れが悪くなり、大きくて強い筋肉がこわばることで代謝が落ちて、老廃物が溜まりやすく痩せにくい体になってしまいます

骨盤の歪みを改善するヨガポーズ

先ほど説明したように、骨盤は上半身と下半身をつなぐ体の中心部です。ですから上半身からも下半身からも、多くの筋肉がつながっています。また、骨盤の歪みのタイプでも見たように、ひとつのタイプにのみ当てはまることは少なく、色々な方向に少しずつ歪んでいるという場合がほとんどです。

このような複雑な構造のため、「このポーズをすれば骨盤は調整される!」という万能なポーズはなく、いくつかのポーズを使って骨盤にさまざまなアプローチをしていくのがおすすめです。骨盤につながっている外側の強くて大きな筋肉(アウターマッスル)からほぐし、アウターがほぐれたら内側の骨に近いインナーマッスルを強化して骨盤を支える筋肉を養っていきましょう。

まずはポーズをひとつずつ写真つきで解説し、最後に紹介したすべてのポーズをまとめた20分の動画を紹介します。

骨盤の後側と太ももの裏をほぐす“ウッターナーサナ”

【やり方】

  1. 足を坐骨幅に開き、膝を少し曲げて前屈します。
  2. 頭上で肘同士を持ち、首の力を抜きます。
  3. 上半身をリラックスさせ、その重みで肘を床の方に近づけます。
  4. 太ももの裏とおしりや腰のあたりのストレッチを感じながら、5~10呼吸キープします。

太ももの内側をほぐす“女神のポーズ”と“三角のポーズ”

【やり方】

  1. 足を肩幅2倍分程度に開き、両膝を曲げて腰を落とします。
  2. つま先と膝の向きを合わせて、太ももの内側を横に広げる意識を持ちます。
  3. 両手を太ももに添えます。
  4. 息を吐きながら右の肩を内側に入れて、目線を後ろへ。右手で膝を外に押しながら、太ももの内側をストレッチします。
  5. 息を吸いながら中心に戻ります。
  6. 息を吐きながら左の肩を内側に入れて、目線を後ろへ。左手で膝を外に押しながら、太ももの内側をストレッチします。
  7. 4~6を10回程繰り返します。

【やり方】

  1. 足を肩幅2倍分程度に開き、右のつま先を90度外に向けます。
  2. 左足を10センチほど前に出し、右足よりも左足が前に来るようにセットします。
  3. 両手を横に広げて背骨を伸ばし、右に体を倒しましょう。
  4. 右手を脛の上に、左手を天井に向かって伸ばします。
  5. 右脚の付け根を外に回しながら、太ももの内側の伸びを感じてみましょう。
  6. 右胸を天井に向かって回転させながら、目線を左手に向かって伸ばします。5~10呼吸キープします。
  7. 体を起こしてきて、反対側も同様に行ないます。

骨盤と太ももの前側を広げる“三日月のポーズ”

【やり方】

  1. まっすぐに立ち、前屈して両手を足の横につき、左足を後ろに引きます。
  2. 左膝を床に下ろし、足の甲を寝かせます。
  3. 両手を骨盤に添えて、背骨を伸ばします。
  4. 右の膝を曲げて、骨盤を床に向かって沈めます。
  5. 両手をバンザイに持ち上げて、目線を正面に保つか、余裕があれば手と手の間を見ます。
  6. 左脚の付け根が伸びているのを感じながら、5~10呼吸キープします。
  7. 両手を床に下ろし、左足を前に揃えて前屈の状態に戻ります。
  8. 右足を後ろに引いて、反対側も同様に行ないます。

左右の骨盤を縦に広げ、太ももの内側を伸ばす“とかげのポーズ”

【やり方】

  1. まっすぐに立ち、前屈して両手を足の横につき、左足を後ろに引きます。
  2. 左膝を床に下ろし、足の甲を寝かせます。
  3. 右足をマットの右のヘリまで開き、右手を足の内側に置きます。
  4. 背骨を前に伸ばして、右膝を曲げます。
  5. 左太ももの前側を床に近づけながら、両手を前に歩かせます。余裕があれば肘を床につき、肩の真下に置きましょう。
  6. 息を吐き、右の膝を少し外に倒して太ももの内側の伸びを感じます。
  7. 息を吸って、右の膝を胴体に近づけます。
  8. 6~7を10回程繰り返します。
  9. 右足を元の内側に戻し、右手を足の外側につき、左足を前に揃えて前屈の状態に戻ります。
  10. 右足を後ろに引いて、反対側も同様に行ないます。

おしりの筋肉をほぐす“スリーピングスワン”

【やり方】

  1. まっすぐに立ち、前屈して両手を足の横につき、左足を後ろに引きます。
  2. 左膝を床に下ろし、足の甲を寝かせます。
  3. 右足をマットの左のヘリの方に歩かせて、脛を寝かせます。右脛をマットの前の線と平行に近くなるようにセットしましょう(できる範囲で)。
  4. 左脚を後ろにまっすぐ伸ばし、マットの縦の線と脚を平行にします。
  5. 左太ももの前側を右の踵に近づけ、両手を前に歩かせます。余裕があれば肘を床につくか、さらに前屈して手の甲におでこを休ませます。
  6. 息を吐き、右の脛に上半身を乗せるようにして、右のおしりの深いストレッチを感じます。5~10呼吸キープします。
  7. 上半身を起こします。
  8. 右脛を立てて元の位置に戻し、左足を前に揃えて前屈の状態に戻ります。
  9. 右足を後ろに引いて、反対側も同様に行ないます。

紹介したポーズを動画で一緒に練習しよう

ここまで紹介した骨盤の歪みを調整するポーズを20分の動画にまとめました。ヨガをする前と後の、骨盤まわりの筋肉のゆるみの違いをぜひ感じてみてください。

ヨガで骨盤を矯正し、歪みを改善し不調を取り除こう!

骨盤の歪み、それによって起こる不調、骨盤の整え方を解説してきましたが、理解は深まりましたか?

くり返しになりますが、骨盤は体の真ん中にある、上半身と下半身をつなぐ大切な部分です。体は密接に関連し合っていて、どこかに歪みが生じれば必ず他にも影響がありますが、特に骨盤の歪みは全身への影響が大きいです。

私たちは毎日、複雑で多様な種類の動作の積み重ねによって生活を送っているため、どうしても左右にはアンバランスが生じます。左右の手がずっと同じ動きをすることは、あり得ないですよね。だからこそ日々のメンテナンスが非常に大切です。まずはガチガチになった外側の大きな筋肉をしっかりと緩めて、しなやかな状態を保てるように、日常に少しでもヨガを取り入れてみてくださいね!

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